「作家・作品紹介」第1回 野村千春

本日の「作家・作品紹介」、第1回目は、洋画家、野村千春(のむら・ちはる)です!

■野村千春の略歴

岡谷市出身。中川一政(なかがわ・かずまさ 東京出身 洋画家)に師事。キャンバス一面に絵の具を塗り重ね、力強い筆致と重厚な色彩で大地や花を描き続けた。春陽会会員、女流画家協会委員。

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91歳のご生涯でした(1908~2000)

■野村千春(のむら・ちはる)ってどんな方だったのでしょう?

1931年、23歳の時に「花」が春陽会初入選。以降、なんと毎年出品を続けたそうです!

岡谷出身の彫刻家、武井直哉に彫刻を学んだこともあるそうですよ!

 

野村を知る多くの方々が「野村先生は、和服の襟をキュッと締め、凛とした、そういう姿が印象的だった」といいます。

夫は、児童文学者の巽聖歌(たつみ・せいか)。童謡「たきび」という歌の作詞をされた方なんです!職員Uは、この歌の中の「きたかぜ ぴいぷう ふいている」のフレーズが好きです。

ぴいぷうしている北風が、愛らしく感じられますね☆

 

■どんな作品を描くのでしょう?

黒い風景 F20 1961年

見上げた桜 F30 1991年

白い花 F20 制作年不詳

■職員Uの感想

野村千春の作品は、絵の具を何度も塗り重ねているため、とても立体的です。そのため、近くで見ると迫るような迫力があり、少し離れて作品を見ると、全体像が見え、また違った風景が見えてきます。

来館されるお客様の中には、「野村の作品は、自分の好きな距離や角度を見つけて鑑賞する楽しみがある」という方もいらっしゃいます。

ちなみに、絵の具を塗り重ねて出来上がった野村の作品は、小さなものでも持ち上げると、結構重たいです。作品に対する作者の想いを体で受け止めつつ、展示替えの時は、腰に注意です。

 

以上。第1回目は、野村千春でした。