特別企画展「根岸芳郎展」

9月17日(土)から、「根岸芳郎展」が始まりました!

根岸さんの絵は、とっても不思議☆

見ていると、まるで自分がカラフルな雲の世界に浮いているみたいです...

9-2-10

《9-2-10》 2009年

岡谷市出身の根岸さんは、色彩だけの絵を描く、現代アートの作家です。

現代アートというと、なんだか難しそう...と思う方もいるかもしれませんが、実はとってもシンプルなんです!!

 

たとえばキャンバスが真っ赤に塗られただけ、という「これは絵?」と思ってしまいそうな作品を見たことがある方は多いと思いますが、「どうやって見たらいいんだろう??」なんて考えなくても大丈夫☆

こうした色彩による作品は、まさに色を見て、自由に楽しめばいいんです!

 

根岸さんは、1970年代にアメリカのボストンに留学しました。

アメリカでは戦後、コミックやチラシをアレンジしたポップアートをはじめ、かつてない新しいアートがたくさん生まれました。

色の世界をつくる絵もそのひとつで、「カラーフィールドペインティング」と呼ばれています。

それまでは絵というと、人を描く、風景を描くなど、主役と背景が区別されていましたが、

そういう描き方とはまったく違う「色が主役」の世界は、ものすごく斬新だったんです!

もちろん日本ではそうした絵は描かれていない時代で、根岸さんは日本の現代アートの草分け的な作家のひとりなんです!!

 

今回は、根岸さんが絵を描き始めた学生時代から、現在までの軌跡をたどることができる、なかなかない機会です!

現在は色とりどりのグラデーションが美しい、幻想的な作品を描かれていますが、70年代には違う、くっきりした色の作品が多くて、それもとってもおしゃれな感じです☆

たとえば色々な黒(黄色っぽい黒、紫っぽい黒...など)を集めた作品は、特におしゃれ!!!

 

これは80年代の作品ですが、ちょっと渋めで、これもステキな色合いです。

80-1

《80‐1》 1980年

 

さらに根岸さんは、色はもちろん、絵の質感にもこだわっているんです!

下地を塗っていない綿の布のキャンバスに絵の具をしみ込ませて、色のグラデーションができていくそうなのですが、これが独特の風合いで、なんともふんわりしてきれいなんです!!

 

昔は、下地を塗ったところ(ちょっとテカテカしています)と塗っていないところ(普通の布です)を分けた作品も描いていて、色あいとか質感が違っておもしろいですよ☆

 

言葉で説明するとなかなか伝わりにくいのが残念です...

やっぱり実物を生で見ていただくのが一番ですね!!

天井まで届きそうな大きな作品が多いので、見たら圧巻ですよ!!

(画像《16-7-5》 )

16-7-5

《16-7-5》 2016年

 

11月6日(日)までの会期中には、特別ゲストを招いての対談や、作品をイメージしたコンサート、根岸さんご本人によるギャラリートークなど、おしゃれなイベントが満載です!!

お楽しみに!!!

✦✦関連イベント

✧対談(無料)

木下長宏(美術評論家)・根岸芳郎

10月9日(日)15:00~16:30

 

✧作家によるギャラリートーク

10月2日(日)15:00~15:30(入館料が必要です)

11月3日(木・祝)14:00~14:30(開館記念日のため無料)

 

✧ミュージアムコンサート

9月30日(金)18:30~19:10

懐かしの映画音楽(サックス 佐藤典夫/ピアノ 中嶋由紀子)

10月16日(日)15:00~15:40

ジャズ・ライブ(JIVA ZERO)

 

11月3日(木・祝)15:00~15:40

ジャズ・ライブ(Alex Jazz Group)

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