2017年3月31日(金)~5月7日(日)収蔵作品展Ⅳ 静物画展 静寂を描く(終了しました)

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西岡瑞穂《赤いカボチャ》

静物画とは、動かない物を描く絵画です。

17世紀のオランダでひとつのジャンルとして成り立ちました。はじめは豪華な食材や貴重なコレクション、あるいは頭蓋骨、貝殻、本、楽器など人生のはかなさを暗示するモチーフが、緻密で写実的な描写により、さまざまな物が今にも手に届きそうに描かれていましたが、19世紀なかばになると、身近にある何でもない物が題材に選ばれるようになります。表現方法についても、人間の目で見えたままのように再現することにとどまらず、ものの固有色にとらわれない色づかいや、筆のタッチを生かした表現、計算された画面構成など、画家の独創性が反映されるようになっていきました。

本展では、当館の収蔵作品のなかから、多数の作家の静物画を集めました。描かれるのは何の変哲もない「物」ですが、深みのある色あいの重厚な作品もあれば、鮮やかな色を強調した軽やかな作品もあり、その世界は多様です。

「ただの物」が織りなす、味わい深い静寂の世界をご堪能ください。